FullSizeRender

 

今年は戦後70年ということもあり、私にしては珍しく
戦争と平和について真面目に考えた年になりました。
日本の政治や憲法、世界情勢の不安材料が次から次へと
湧いてきて私の頭では情報を処理するのも一苦労な中、
戦争のない今の暮らしを継続させるために自分は何をすべきか
というか何ならできるのか、とモヤモヤし続けた一年でした。

戦争にまつわる書籍を読み、初めて広島にも行きました。
広島では市街を走る路面電車を降りるとすぐに原爆ドームが目に入り
平穏な街並みとのギャップに何とも言えない違和感がありました。
寒いわけではないけれど、原爆ドーム付近の空気はひんやりして
みな黙ってそれぞれ思いに耽っている様子でした。

そして広島平和記念資料館は原爆の被害をはじめとする
様々な事実を淡々と展示、紹介しています。
そしてその淡々さが逆に計り知れない悲惨さを想像させます。

水木しげる氏も野坂昭如氏も亡くなってしまいました。
ちっぽけな私にできるのはたぶん戦争をもっと知ることと
それを子どもに伝えることしかないんだと思います。

9歳の息子は広島で慰霊碑に手を合わせ、
資料館の凄惨な写真にもしっかり目を向けていました。
親としてどんな感想を持ったのか聞きたいところでしたが
何となく愚問のような気がして止めました。
成長して反抗期が終わったころに
どのようなことを感じたのかを聞いてみたいと思います。
忘れていなければいいのですが。