台風が近づくなか、福井県にある永平寺を訪ねました。
この寺は約770年前に開かれた曹洞宗の大本山で、
信仰の場であるのはもとより僧侶の修行の道場として
常時200人ほどの若い修行僧が暮らしています。
我が家は曹洞宗でして(ぜんぜん信心深くはありませんが)、
知り合いの僧侶から若い頃にこの寺で修行をした話を
何度か聞いていてずっと興味を持っていました。
実際に目にした永平寺は想像以上に大きく立派で、
古いだけでなく近代的な施設によって
修行僧と信者や観光客が上手く交われるように
様々な工夫がされていていました。
一番驚いたのが、お堂や修行僧の生活の場など
70余りの建物のほとんどを靴を脱いで見られること。
しかも空調設備がところどころにあり
とても快適に境内をまわることができます。
ただし拝観する前に「観光気分ではなく
修行僧になったつもりで行動してください」
と僧侶に釘をさされるので、
みな静かにひそひそ話で歩きます。
美しい庭に見とれながら呑気に廊下を歩いていると、
左隅を音もなく凄い速さで進む修行僧に
追い抜かされていちいちビックリさせられます。
今までいろんな寺にお参りをしたけれど
ここは「修行の道場」というだけあって
今までのどの寺とも違う興味深さがありました。
この寺では「参禅」といって、
一般の人でも3泊の修行僧に準じた修行を
することができます。
いつか、やってみよう、かな (^^);
今回は修行はできなかったので
道元禅師の教えをひとつだけでも覚えよう。
食事が整うと生活が整う、
食事の前にはこの4つを唱える。
一、食事に携わった人の苦労や食材の尊さに感謝
二、自分がこの食事をするにふさわしい行いをしたか反省
三、怒りや愚かさの心を制し、正しい心をもっていただく
四、単に空腹を満たすのではなく心身を養う薬としていただく
この教えを実行するにあたり、
まずは心にゆとりを持たないと..。