もと環境省事務次官(環境省のトップ)小林光氏が、
両親との同居をきっかけに改築をして2000年春から住む住宅は、
太陽熱利用、太陽光発電、風力発電、徹底した気密と断熱、
自然素材の使用、雨水・風呂場排水を利用するシステム、
薪ストーブなど、まさに“フルコース”と呼べるエコ住宅。
自身の著書「エコハウス私論」には、
一般住宅でもありえる建築前~建築後の様々なトラブルはじめ、
費用明細と効果などデータとともに詳細が語られている。
エコハウス私論
地球と平和に同居することは人類のいわば定めである。
エコハウスこそ、そのための決め手だ。
それにチャレンジできる。わくわくする話じゃないだろうか。
エコハウスには、世の中を変える力がある。
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何がエコなのか?
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風力発電、薪ストーブなど派手な?手法は、彼の仕事柄の探究心の結果でもある。それよりも本の中では基礎体力として、4つの重要事項を語っている
1)基礎と構造:家が長持ちすること
基礎のコンクリート強度27N/mm2指定のところ、実際は39N/mm2
通し柱12cm角、18cm角
2)断熱対策:家が熱を逃がさないこと
次世代省エネルギー(平成11基準)のQ値(熱損失係数)は、
東京ならば2.7W/m2Kのところ、東北なみの2.0W/m2K
3)気密対策:家にすきまがないこと
次世代省エネルギー(平成11基準)のC値(隙間相当面積)は、
東京ならば5cm2/m2以下のところ、実測値4.6cm2/m2
4)素材の選択:家が自然素材でできていること
無垢の間伐材、予算の都合で諦めた塗り壁のかわりに壁は月桃紙
上記は、「未来の住宅」の重要点とも重なる。
興味のある設備や手法はたくさんあるけれど、
予算に限りがある以上、少なくてもこの4点は心しようと思った(^ ^;)
また、素人だからこそ、仕様スペックとして、
小林氏のように数字を大事にしようとも心にとめた。
そうそう、小林氏はエコハウスを「地球との同居」と語っているが、
老親と甥とも同居をして3世代+αの7人が住み、執筆当時は5人。
このような住む人をおおらかに受け入れる家や暮らし方が
エコなんじゃないだろうか?
小さい家でも老親や甥姪を受け入れられるフレキシブルな間取、
作り方も考えてみようと思ったのだった。